定期預金の金利の動向

金利推移から見る定期預金の選び方

■定期預金とは

初めての口座開設、通常は「普通預金」と呼ばれる銀行口座を選ぶことが多いと思います。普通預金は給与の振込や、公共料金の引落し等、自由に預入、引出しができる流動性の高い銀行口座です。ただし、普通預金の利率は低く、貯金をするのには不向きです。

そこで、貯金をするのにまとまった資金ができた場合、次に検討するのは「定期預金」でしょう。定期預金はその種類によって、預入期間が決まっていること、普通預金に比べ利率が高いことが特徴です。

■定期預金の仕組み

定期預金の預入期間は数週間〜10年で、預入期間によって利率が変わってきます。預入期間が長いほど、利率が高くなるのが一般的です。定期預金の多くは固定金利なので、預入時の利率が満期日まで続くことになります。中途解約は可能ですが、中途解約する場合、満期日まで預入れた場合に比べ、利率が低くなリます。

■定期預金のメリット・デメリット

では定期預金を選ぶメリット、デメリットにはどんなものがあるのでしょうか。

・メリット
<金利>
定期預金のメリットとしてまずあげられるのが「金利がつくこと」でしょう。ただし、昔に比べ定期預金の預金利率はかなり低くなっており(2016年9月時点)、金利目的で定期預金を利用する、という人も減ってきているかもしれません。
<貯蓄>
定期預金の仕組みでお話したとおり、定期預金は預入期間が決まっており、中途解約する場合利率が低くなります。その為日常的に現金を引出す、ということが少なくなるため「貯蓄を始めたい」、という方にはおすすめの預金方法といえます。
<元本保証>
定期預金は株等と違って、元本割れすることはありません。もし銀行が破綻したとしても、預金保険制度により一千万円までの預金とその利息が保護されます。定期預金以外の商品として、例えば「外貨」「株」「個人向け国債」等がありますが、外貨、株、については元本保証されておらず、定期預金に比べるとリスクの高い商品と言えます。また、個人向け国債については国によって安全が保障されていますが、もし国が財政破綻した場合等については、元本保証とならない可能性がある点、預金保険制度の対象にはならない点に注意が必要です。
<定期預金担保貸付>
定期預金にお金を預け入れた場合、「定期預金担保貸付」を利用することができます。定期預金担保貸付は、定期預金を担保に、ローンに比べ低い金利でお金を借りることができるシステムです。定期預金を解約せずに現金の引出しが可能ですが、利子は発生しますので、ご利用の際はその点に注意が必要です。
・デメリット
<中途解約>
定期預金を中途解約した場合、その金利には中途解約利率が適用されます。当初予定していた利率よりも低い利率となり、普通預金に預けたのと同等の金利となる場合もあります

■定期預金の金利推移

日本ではデフレの影響もあり、もう二十年近くも低金利が続いています。リーマンショックや震災後には株式相場の混乱、景気の後退を受けて超低金利へと下落を続けてきました。そんな中でも超低金利の理由のひとつとして、金融緩和の政策があげられます。特にここ最近では2016年2月に導入されたマイナス金利の影響が気になる方も多いかと思います。「マイナス金利」と聞くと、預金もマイナスになってしまうのではないかと心配になるかもしれませんが、マイナス金利はあくまでも金融機関が日銀にあずけているお金の一部をマイナスにしているだけです。一般に銀行を利用する立場としては、マイナス金利になったことにより、住宅ローンの金利が下がり家を購入しやすくなったり、企業向け貸付金利が下がり会社設立等がしやすくなったりと、有利なこともあります。このままデフレから抜け出せれば、定期預金の金利も上昇する可能性がありますが、さらなる金融緩和を予想する声もあり、現時点での回復は見込みづらい傾向にあります。

ではどのように定期預金を選択していけばいいのでしょうか。

■預金の見直し、その選び方

定期預金の利率は、預入期間により固定利率で設定されます。その為、長期の定期預金に預け入れた場合、利率が上昇してきたにも関わらず低金利のまま資金を寝かせておくことになるリスクがあります。金利推移を把握し、高金利の時期には長い預入期間、低金利の時期にはなるべく短い預入期間で都度見直しを行うことが、定期預金への預入のひとつのポイントとなります。

<超短期定期預金>
以下は超短期定期預金と呼ばれる定期預金の一例となりますが、インターネット銀行や大手都市銀行・民間銀行のインターネット支店等を利用すれば、メガバンク等の定期預金金利と比べ、高金利での預入が可能です。
  • オリックス銀行 eダイレクト2週間定期預金
  • 新生銀行 2週間満期預金
  • 楽天銀行 定期預金(2週間)
  • 東京スター銀行 スターワン1週間円預金

また、キャンペーン等を利用すれば更に優遇される場合がありますので、事前に商品、口コミ、利率ランキング等の調査をおすすめします。

<銀行ATM/振込手数料>
定期預金を利用していることにより、条件によっては銀行ATM、コンビニATM等の出金手数料、振込手数料を無料としている銀行もあります。

例えば新生銀行の「2週間満期預金」「パワーステップアップ預金」ではATM出金手数料が常に無料、インターネットからの振込手数料も利用条件により月5回〜10回まで無料となります。コンビニなどでよくATMを利用するという方、毎月振込を利用するという方なら、無料になった手数料を金利として置き換えた場合かなりの利回りになります。

<ポイント>
利用条件はあるものの、定期預金を利用することにより、新生銀行、スルガ銀行ではTポイント、イオン銀行ではWAONポイント等、ポイントが貯まるというサービスもあります。定期預金だけでなく、住宅ローンや年金振込によりポイントがつくということもありますので、銀行選び、更には住宅ローン選び等の参考にしてください。

近年、アベノミクスで言われる「大胆な金融政策」(インフレ目標政策、円高是正、大規模な金融緩和)により、円安・株高への移行に期待が集まってきました。2013年1月時点と比べると、景気は不安定ながら緩やかに回復の兆しを見せています。とはいえ、この1年程で見ると円高・株安に傾き始めていることも事実。更なる金融緩和が行われることも予想されており、定期預金金利の好転はあまり期待できない状況です。

そんな中、利率の低い定期預金を利用するなら、超短期定期預金で少しでも高金利の商品を選択したり、手数料優遇・ポイント獲得のサービスを利用する等の金利に変わる方法を選択したりと、ここまでの内容を少しでも選択の参考にしていただければと思います。